新年といえば何を思い浮かべますか?
「お正月には凧上げて、コマを回して遊びましょう♪」といった歌にもあるように、
子供は、長い休みの間にしか、経験することのできない遊びがたくさんあり、
ドキドキワクワクと胸を躍らせるものです。
おまけに普段会うことのできないおじいちゃん・おばあちゃんとの
交流や願ったり叶ったりなお年玉、それに百人一首かるたや初詣など、
年中行事に目が輝かせています。
対する大人はというと、仕事が休みになり、
日々ごろごろして過ごすことができるだけでなく、
新年にかこつけて、食べたり飲んだり、自由な時間を手に入れることができ、
家族みんなが幸せのひと時に包まれます。
今回は、そんな新年を向かえたお正月の縁起物について、
いろいろと調べてみましたので、順を追ってご紹介させていただきたいと思います。
目次
正月にいただける縁起物の食べ物はおせち料理だけ?和食以外は?
正月に縁起物を食べて、新しい年の幸せと健康を願うという風習は、
日本ならではのものです。
したがって、正月にいただける縁起物のジャンルは、
本的には和食が中心となります。
とはいえ、最近のおせち料理には、中華やイタリアン、
はたまたなんていうものまで入っていますので、
和食以外もOKとなってきていると言えそうですね。
そんなおせち料理だけでなく、正月にいただける縁起物は、
ほかにもお雑煮やお餅が挙げられます。
正月に食べるものに決まりはある?
正月に食べるものには、特に決まりがあるわけではありません。
なぜなら、どんな食材でも、お料理でも、
生命をありがたくいただくことに違いはないからです。
とはいえ、日本では「ゲン担ぎ」という考え方が根付いていることもあり、
どうしても何かと意味をつけて、縁起物とする傾向が高いと言えます。
元旦の食べ物といえばやっぱり雑煮!使用NGな食材はないの?
元旦の食べ物はだと思います。
お雑煮は地域によって、さまざまな味付けがされたり、
具材があったりするものです。
具体的には、関東は角餅、関西は丸餅が使用されることが多いようです。
というのも、関東は人口増加にともなって、大きな餅を作って、
それを同じサイズにカットした角餅が重宝されたためで、
関西では「円満」をイメージできる丸餅が用いられたのだと言われています。
特に使用してはならない食材はなく、とくに四国の香川県では
「あんこ」の入ったお餅を雑煮に使うことがあります。
ちなみに、昔餅は高級品で庶民が食べることはできず、
神様にだけお供えするものだったようです。
そのとき、餅の代わりに青菜や鶏肉、かまぼこなど、
読んで字のごとく「雑に煮た」ものを食べていたことの
なごりで雑煮と呼ばれるようになりました。
正月の食べ物として年越し蕎麦はアリ?うどんは?
年越し蕎麦といえば、一般的には大晦日に、
その年の厄を切って、次の年も細く長く蕎麦のように
暮らしていけますようにとの願いを込めていただく意味があるそうです。
とはいえ、忙しい年末に凝った料理を作っている暇がなかったという説もあります。
なんとなく、後者の方がしっくり来るものがありますよね。
ちなみに、新潟県や福島県の会津地方では
新年になってから年越し蕎麦を食べる地域もあります。
ほかにも、沖縄では年越しとは冠せず、単に「沖縄そば」を食べるようで、
四国の讃岐地方でも、年越しうどんを食べるのだそうですよ!
知らなかった!伊達巻が縁起の良い理由!
伊達巻といえば、ふわふわのはんぺんが入った、
見た目にもインパクトのあるおせち料理の具材の一つですが、
その起源は、遠く江戸時代にまで遡ることになります。
長崎から江戸に伝わったとされるカステラ蒲鉾が、
まるで伊達者たちの着物に見えたことから、
その名をとって「伊達巻」と呼ばれるようになりました。
そして、縁起については、古くは文書や絵といった芸術品は
巻物にして保管されていましたので、文化的な生活であったり、
知恵をつけるといったことを期待して、おせち料理に入ることとなったようです。
黒豆はどうして縁起物とされているの?
おせち料理の中でも存在感のある黒豆も、
じつは縁起物として用いられるようになりました。
まめという言葉には、丈夫や健康の意味があるだけでなく、
「まめに働く」「まめまめしい(実用的)ものに
満たされるといったことを祈願しているとされています。
案外、おせち料理で最後まで残ってしまうものの
一つとして挙げられることもありますが、
アレンジレシピも数多くありますので、残っても捨ててしまうことなく、
再利用してみることがおすすめです。
年末年始の食べ物はいつ準備すればいい?
年末年始の食べ物は、おせち料理の具材・食材であったり、
お餅やお味噌、野菜などが挙げられると思いますが、
それらは年末になると、一気に値上がりしてしまいます。
必ず売れるものだからということなのでしょうが、
その値上げ率は凄まじく、日頃100円程度で販売されているかまぼこも、
紅白そろって1000円台になってしまうことも珍しくありません。
したがって、比較的賞味期限が長く日持ちさせることのできる食材や
冷凍保存が可能なお肉や魚介類は、年末の値上げ前に購入しておくと良いですよ!
コンビニで買える年末年始の食べ物は何がある?
24時間いつでもどんなものでも購入することのできるコンビニも、
末年始にはシーズン商品のラインナップを増やして、
販売促進活動を行ないます。
たとえば、カップ麺の年越し蕎麦はまとめ買いすればお安くなったり、
お弁当やオードブル類も売り場が拡大されたりします。
ほかにも、おひとりさま用の雑煮やおせちまで売っていますので、
わざわざ混雑しているスーパーやデパ地下まで行くことを考えれば、
言うまでもなく便利です。
どうしても欲しいアイテムがあるならば、
予約しておくと確実に入手可能です。
新年の食べ物にかける費用の相場って?
新年の食べ物にかける費用は、四人家族の場合、おせち料理に約1.5万円、
その他の食材に約2万円ほどであると言われています。
もちろん、高級ホテルのシェフや一流の老舗割烹の料理人が
プロデュースしたようなおせち料理でしたら値段は青天井となり、
もう「0」の数を数えるだけで頭がクラクラしてきてしまいます。
とはいえ、縁起が良いから、
今このときにしか食べられないかもしれないからといった、
人々の「気持ち・感情」を突き動かすものがあるのが、新年ならではですよね。
おせちに飽きたらカレーもね?!正月の食べ物としてカレーはOK?
高級食材ばかりで、日頃口にすることのないおせち料理やお雑煮、
お餅などが毎日続くと、なぜだか急にスパイシーなカレーが食べたくなったりしませんか?
レトルトカレーのCMでも、
お正月にカレーを食べることを勧めるものがありますが、
その理由が明らかになってきました。
というのも、お正月に食べるものは、
淡白な味わいやお出汁の風味のものが多く、
言い方を変えれば、いまいちパンチがないんです。
だからこそ、ワンパターンな味に飽きがきて、
胃腸を刺激したくなってしまうのです。
ちなみに、カレーは胃腸が弱っていたり、食べ過ぎていたり、
疲れているときに欲してしまう食べ物なのだそうです。
まさに、年末年始の食べ過ぎがカレーが食べたくなる原因そのものだったんですね。
なお、カレーは、カレーライスだけでなく、
カレーそば、カレーうどん、カレー鍋、カレーパスタ、カレーラーメン
なんていう食べ方ができるのも、うれしいポイントと言えます。
新年といえば食べ過ぎに注意!七草粥でリセット可?!
新年といえば、おめでたいムードに包まれ、テレビを付ければ、
「グルメ」や美味しいものばかり特集されていて、働いてもないし、
学校にも行ってないのに、自然とお腹が空いてしまいます。
寒いから出不精になり、ちっとも動いていないのに食べてばかりいれば、
やはり身体にとっては良くない状態になってしまいます。
そんなとき食べてリセットできるのが、
縁起物としても知られている七草粥です。
七草粥は新年の7日に食べるもので、邪気を払ったり、
無病息災の願いを込めていただくものです。
七草粥は、新年だからとついつい食べ過ぎた胃腸をいたわる食材ですので、
反省する前にまずはお召し上がりください。
正月の縁起物は食べ物だけではありません!
いかここまでさまざまな正月の縁起物をご紹介してきましたが、
も正月の縁起物は、食べ物ばかりではありません。
たとえば、玄関先に飾る門松や熊手、破魔矢、
鏡餅、注連縄などもれっきとした縁起物です。
まとめ そもそも正月に食べるものは時代の要請に応えるものだった?!
いかがでしたか?
昔は年末年始になるとお店が閉まってしまうこともあり、
買い出しができませんでした。
また、主婦もおせち料理によって、
お正月の間だけは炊事の手間から解放されていました。
だからこそ、正月に食べるものは、
常温で長期間保存が効くものが多く、
今で言うところの「常備食材」の意味があったと思われます。
まさに、時代の要請に応えたものがお正月料理だったのですね。
とはいえ、現代では年末年始に関わらず
コンビニなどのお店は通常通り営業していますし、
文明の利器である冷蔵庫もどこのご家庭にもあります。
お正月料理は、古来からの風習で縁起を担ぐため、
厳粛な気持ちでいただきたいものではありますが、
どこかのネット通販サイトで販売されていたような、
残念な冷凍おせちが届けられた日には、目も開けられません。
年末年始の縁起物は、今後ますます時代と共に
その意味合いが変わっていくものと言えそうですね。