入社前に知っておきたい…美容師の過酷さとスタッフがすぐ辞める美容室の実態

美容師は外から見るとお洒落でかっこ良くて、
そんな華やかな世界に憧れて入社する人は多いはず。

「頑張ればいつか芸能人を担当出来るかも」と考える人もいるでしょう。

しかし、美容師には労働基準法はないと言っても
過言ではないほどの長時間労働、
それに見合わない給料の低さに
心が折れてしまいそうになるのです。

厳しい先輩アシスタントやスタイリストを目の当たりにして、
早々に辞めてしまう人が多いのが美容師の現実です。

私が入社したサロンは全店舗合わせて
アシスタントを30人採用し、
1年後に残った人数は私を含めて12人でした。

3年目になる頃残っていた人数は7人。
先輩も後輩もこのようなサイクルをぐるぐる繰り返すのです。

正直自分の子供が「美容師になりたい」と
言い出したら反対します(笑)

ですが、美容師アシスタント時代を
厳しい会社に身を置いたからこそ、
学び知り得たこともたくさんあります。

これから美容師を目指す若者たちが良い意味でも悪い意味でも、
“美容室で働くアシスタントの実態ってこんな感じ”ということと、
“スタッフがすぐ辞める美容室”の特徴を体験記と共にご紹介していきますね。

目次

美容師の現実!!仕事の終わる時間=営業時間終わりではない!!

美容師の業務終了時間は営業終了時間とイコールではありません。
ましてアシスタントが営業終了と共に帰宅することは基本的に不可能です。

スタイリストより先に帰ると次の日なんと言われてしまうか…;;

私のアシスタント1年目を例としてお話しすると、
20時:営業終了→サロン全体の掃除
21時:練習開始
24時:帰宅
という流れがスタンダードでした。

まず営業終了後の掃除は基本的にアシスタントの仕事なのです。
掃除が終わって少し一息ついて練習するという毎日でした。

美容師アシスタント時代は
みんな体力の限界まで頑張っているイメージです。

営業終了後に「お疲れ様~」とお酒でかんぱーいという華やかな時間は、
練習終わり24時に渋谷集合!!といった夜の深い時間から行っていました。

それくらいサロンに拘束(半強制的に)されている時間はとても長いです。

これを理解してから入社しないと、
働くことが早々に嫌になってしまうと思います。

美容師のアシスタントが営業時間中に練習できることは危険!?

ハッキリ言いますね、
営業中に練習できる=暇=お客さんが来ない=売れない美容師
全部イコールです!!

そりゃあ営業中に練習できれば早く帰れるかもしれないですし、
一見そっちの方が楽でいいなと思うかもしれません。

しかし売れない美容師さんから技術を教わりたいですか?

1年目は営業中にできる施術も少なく、
00000000練習させてほしいと思うかもしれませんが、
営業中にしか学べないこともたくさんあります。

スタイリストや先輩アシスタントの技術を見ることも大事な勉強ですし。
どんな風にお客様と接しているのかを学ぶことは美容師としてとても大切です。

周りが見えない=気配りが出来ない美容師にお客様は付いてこないので、
売り上げはあがらず人気者美容師には絶対になれません。

“美容師1年目をどこでどう過ごすか”はとても重要なことです。

教育カリキュラムが整っていて、
そのサロンに入社してスタイリストになりましたという人が
いるサロンであればきちんと育ててもらえるでしょう。

入社したての頃「練習が週に1回だけなんだ~」という友人がいましたが、
1年経たずに辞めて、違うサロンで頑張ってスタイリストになりました。

いまでは「忙しい方が楽しい」と言っています。

楽な美容室は意外とスタッフがすぐに辞めてしまい、入れ替わりが多いです。
入社前にサロン見学や説明会などに参加し情報を知っておくことが大事ですよ。

美容師のアシスタントで使える子と使えない子の差はここで分かる!!

早く試験に合格して営業中の施術に
入ってくれることだけが全てではありません。

使えるアシスタントは周りがよく見えています。

カットが終わったタイミングでサッとクロスを受け取りに来てくれる、
次の施術の準備を事前にしてくれているなどスタッフに対してだけでなく、

雑誌の間に挟まった毛を取る、
雑誌をきれいに並べる、ドライヤーのホコリを取る、
ドライヤーやコテなどのコードはきれいにまとめる…など、
こういう細かいことに気が付きササっとやってくれる子は助かります。

何より、お客様をきちんと見ていてくれる子には
施術も安心して任せられます。

お客様を二人以上抱えているときなど、
カラーの塗布からシャンプーまで任せることもあるのですが、
周りの見えるアシスタントはよく気遣いも出来るためとても安心です。

日常での人間観察なども目を養えると思います。
簡単なところから“周りをよく見る”というクセを付けることをおススメします!!

美容師をしている女性は怖くて性格が悪いという噂は本当なのか⁉

これはNOです!!^^

確かに、美容師の世界は厳しく甘々ゆるゆるでは続けていけません。
スタイリストになる頃には数々の荒波を乗り越えたあとですので、
多少強くたくましくなっているでしょう。

上になるとだんだん下へ教える機会も増えてきます。
お客様に関係する大切な事だと、きちんと理解してほしいと思って伝えます。

もしかしたら言い方次第では「怖い」とか
「性格悪いな」とか思われてしまうのかもしれないですが^^;

決して誰しもがそうとは限らず、
とってもおっとりした女性美容師もいます。

長く続けている女性美容師ほど
強くて正確悪いわけでは決してないので安心してくださいね。

仕事は簡単に辞めさせてくれない!!美容師にばっくれが多い理由

お店を辞める際は通常上司に
辞める数か月前には報告し手続きを行います。
が、なんの報告もなしに辞める“ばっくれ”が
意外と美容師アシスタントあるあるなのです。

もちろん社会人として常識的にはアウトです。
お店側も本当に迷惑ですし、なによりとても心配します!!

しかしアシスタント1年目で辞めた同期のほとんどがばっくれでした。
辞めたほとんどの子が悩んでいたのは“人間関係”です。

特にイジメとかは聞いたことはないですが、
1年目は何やっても怒られる…
いつも先輩の誰かがイライラしている…という毎日でした。

私は「ああまた〇〇さんイライラしてるw」くらいに思っていたのですが、
そう軽く受け止められない性格の子は辛かったと思います。

では「辞めたい」と思う気持ちが仕方ないとしても、
なぜそれを上司に相談しないで辞めてしまうのでしょうか?

美容師のアシスタントは簡単に辞めさせてくれないのも原因です。

「困る」とか、突然優しく
「たまにはゆっくり休んだら?それからまた話そう」などと
流されてしまうこともあります。

正式に伝えても、
その日から空気みたいに扱われた子も中にはいました。

まともに話しても円満退社できないならもう行かないやめてしまえ、
と若さゆえの勢いで来なくなってしまいます。

【人間関係】【仕事内容】【練習】など辞めたい要因は様々で、
それだけ離職率の多いのが現実です。

でも「このお店に入りたい」と最初にコンタクトを取ったのは自分です。
それを連絡なしに辞めるのはルール違反かなと思いますよね。

辞められないなんてことはそれこそ会社がルール違反になるので、
本当に辞めたいときはむりやりでも退職届を出して辞めてしまいましょう!!

美容師アシスタントは同期とうまくいかないとツライかも…⁉

ハードな仕事に理不尽な先輩…
そんな中でも辞めずに続けられるのは同期の存在はとても大きいです。

「今日の〇〇さんのあの言い方どう思う⁉」など、
仕事終わりによく愚痴を聞いてもらったりしたものです。

同期より早くスタイリストになりたいという面ではライバルですが、
お店の中で1番の理解者になってくれる存在です。

また美容師は同期同士の恋愛が多いです。

いつも近くにいるからですかね?
同じ境遇はそれこそ分かり合えることが
多いので心強い支えになるのかもしれません。

ただし同じ仕事場の美容師同士だと有給を合わせて取ることは難しいため、
旅行に2人で出掛けるなど中々出来ないかもしれません。

同性であれ異性であれ同期はライバルでありながら支え合える、
時に愚痴を言い合える仲間になるので、良い同期に恵まれるといいですね。

まとめ

・美容師の営業時間はとても長く、
営業時間が終了しても練習などですぐには帰れない

・営業中に練習ができるような
暇な美容室は意外とスタッフがすぐに辞めてしまう

・1年目こそカリキュラムの
整ったサロンの方がきちんと育ててもらえる

・周りがよく見えるアシスタントになるために、
観察力を養っておく

・ばっくれはマナー違反。辞めるのは自由なので、
どんなに辛くても必ず筋を通すように

・同期は良き理解者で心の支えになるので大切にしましょう

華やかな世界に憧れて入社してみると「思っていたのと違う…」
と厳しい現実に心が折れそうになることもあると思います。

しかし入社前に現実をある程度知っていると、
心構えができるので辛くても踏ん張れるものです。

またスタッフの入れ替わりの
多い美容室はなにかしら問題点があるからです。

アシスタントをスタイリストまで
育てられないサロンでは時間を無駄にするだけですので、
入社前に必ず教育カリキュラムは確認しておきましょう。