自律神経失調症が治ったきっかけは??診断の基準やタイプの種類とは

自律神経失調症になると、頭やからだの重さやめまい、
不安感や抑うつ状態、動機や過呼吸、低血圧や不眠、
全身の筋肉や間接の痛みに皮膚のかゆみ、
吐き気やさまざまな臓器の異常といった症状が現れて、慢性的に悩まされます。

自律神経失調症の症状は女性の更年期の辛い症状とそっくりですが、
自律神経失調症の原因は仕事や対人関係でのストレス…などともよく言われますし、
「もしかしたら自律神経失調症かも??」と思う症状が続いていたとしても、
『気のせいかもしれないし放っておけば治るよね…』と片付けてしまいがちです。

しかし、自律神経失調症である場合、
今までと何ら変わらない生活を続けていてはなかなか改善されづらく、
何らかの手を打たなければ、
無理が続くことで仕事を続けられないような事態をも招きかねません。

この記事では、そんな症状に頭を抱えるあなたのために、
自律神経失調症の定義や改善のきっかけ、
仕事はどうすればよいかなどをご紹介させていただきます!!

目次

■自律神経失調症はすぐ治るもの??

そもそも自律神経失調症とは、優位になることで心身に興奮状態をつくる交感神経と、
優位になることで心身をリラックス状態に導く副交感神経とに分かれる、
自律神経のバランスが崩れてしまうことによって発症します。

人間の体は仕事や対人関係、生活習慣の乱れ等で知らず知らずにストレスを感じることで、
副腎皮質という部分でホルモンやアドレナリンを出します。

この副腎皮質ホルモンやアドレナリンは、
血糖や血圧を上げて覚醒状態をつくったり、
胃酸等の分泌を促そうとするため、
ストレスを受ければ受けるほどに交感神経ばかりが優位に働くようになり、
結果的に副交感神経とのバランスのコントロールができなくなってしまうのです。

自律神経失調症は、原因が明確にわからない多くの自律神経系の不調があるのに、
臨床検査でも目に見てわかる病変が確認できず、
うつ等の有名な精神障害は認められないという内容の定義で診断をされます。

よく、自律神経失調症の治し方にはツボ押しやアロマテラピーがよい…などと耳にしますが、
自律神経失調症には複数のタイプがあり、
種類や症状によってはツボ押しや
アロマテラピーといったものでの改善がなかなか難しいこともあるのです。

■自律神経失調症の治し方と自力の対策

一言で自律神経失調症とは言っても、以下のようにそのタイプは色々で、
改善のために行うとよいとされるものもそれぞれ違います。

●心身症型自律神経失調症

ストレス状態を原因に自律神経が乱れて発症し、
改善には生活習慣の見直しをして休息をたっぷりととること、
心理療法等を行うとよいとされています。

●生活習慣性自律神経失調症

生活習慣を原因に体のリズムが崩れることで自律神経が乱れて発症し、
改善には生活習慣の見直しや症状軽減のための対症療法がよいとされています。

●本態性自律神経失調症

もともと体質的に自律神経がバランスを崩しやすいことが原因となって発症し、
改善には自律神経をコントロールする薬に加え、
人により温熱・電気治療やマッサージもよいとされています。

●神経症型自律神経失調症

性格的に怖がりであったり不安になりやすかったりが原因で自律神経が乱れて発症し、
心理療法をはじめ、自律訓練法・認知行動療法・森田療法等を行うとよいとされています。

●抑うつ型自律神経失調症

うつ状態に陥ることで自律神経が乱れて発症し、
改善には漢方などの投薬や心理療法を行うとよいとされています。

そのため、自律神経失調症のタイプによっては、
『自律神経失調症の治し方には自力の対策が一番』とは言え切れず、
場合によっては長期に渡っての専門機関での治療や投薬を行う必要があるのです。

とは言え、自力では改善のために何もできないのかと諦めるのはまだ早いです。

■自律神経失調症の改善には食品の見直しを

自律神経の乱れには、前述したツボ押しやアロマテラピーなどによって
効果が期待できると言われていますが、
自律神経失調症の治し方には食べ物の見直しをするのもおすすめです。

人間の腸は第二の脳とも言われるほどに、
他の臓器よりも脳と直接的につながっているため、
どちらかに不調が生じた場合にはすぐにもう一方にも不調が生じ、
腸内環境が整うと自律神経も整うという具合に、
一方が好調であればもう一方も好調になるという関係にあります。

自律神経失調症の改善にお茶や食品を有効に活用したいのであれば、
以下のような成分を含んだものをおすすめします。

●ビタミンB郡

自律神経と共に働き方をサポートをしあい、
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、
葉酸、パントテン酸 がこれにあたります。

●ビタミンC

ストレスの解消に必須である副腎皮質ホルモンの元となるビタミンで、
ほうれん草やピーマン、イチゴやオレンジ等の野菜や果物に含まれます。

●ビタミンA

自律神経の乱れを和らげる働きをし、
乳製品・卵・緑黄色野菜等に含まれます。

●ビタミンE

ホルモンの分泌をコントロールし、
穀物・豆類・緑黄色野菜等に含まれます。

●カルシウム

神経伝達の興奮を静め、乳製品・大豆製品・小魚等に含まれます。

●必須アミノ酸

副腎皮質とビタミンCの合成をサポートし、
肉類・魚類・乳製品どうにか含まれます。

●マグネシウム

ビタミンB群をサポートし、大豆製品・ワカメ等に含まれます。

●マンガン

神経が過敏にならないようサポートし、
肉類・豆類等に含まれます。

お茶や食品を有効に摂取する以外にも、

●沢山笑う

●朝起きて日を浴びる

●軽い運動をする

●首を温かくる

といった行動も自律神経を整えるのには効果が期待できると言われています。

しかし、どうしても自律神経失調症になかなか改善が見られず、
仕事を続けていくのが難しい…となった場合にはどうすればよいのでしょうか??

■自律神経失調症の治療と仕事

自律神経失調症と診断を受けた場合には、
社内の相談窓口等に相談を持ちかけて、
協力を得ながら仕事を続けてもよいでしょう。

しかし、医師との話し合いで仕事の継続が不可能と判断され、
制度を導入している企業であれば休職の制度を利用し、
それでもなかなか改善が見られない場合には、
よく考えて医師や企業と相談をした上での退職という選択もあります。

休職や退職を視野に入れた場合には、傷病手当金や失業給付金、
仕事復帰のためのリハビリ勤務等の制度が適用されるかどうかなどを、
しっかりと調べてみられることをおすすめします。

自律神経失調症での休職は甘えではありません。

ギリギリまで無理に仕事を続けてこれ以上にボロボロになるよりも、
治療にじっくりと専念して、
元気な笑顔であなたらしく働ける日を目指すというのも一つの考えですよ。