皮膚のかゆみはぶつぶつが出なくても様々なパターンで出現する!?

皮膚のかゆみは全身に出るものですが、
何となく『皮膚のぶつぶつ=かゆみ』というイメージがつきものですよね。

しかし実際にはその『ぶつぶつ』を伴わないかゆみも多く存在するもので、
何の自慢にもなりませんがアレルギー体質の私は
小さな頃から様々なパターンを経験してきました。

かゆみの原因はアトピー性皮膚炎や様々な皮膚疾患に、
アレルギーや虫刺されに環境やストレス…
肌の異常や掻き跡をつくりにくい内蔵疾患と本当に幅広いものです。

私の経験上、見たことないようなタイプの
発疹と皮膚にかゆみが出たときなんかには結構な具合にてんぱってしまうものです。

しかもかゆみは睡眠をも妨げ、
私生活にまで影響を及ぼすほどの破壊力を持っているので、
ナメていてはいけません。

今回は急な『かゆみ』でてんぱらないための、
いくつかのパターンの皮膚疾患やストレスでの
皮膚のかゆみなどついてをご説明させていただきますね!!

目次

■皮膚に水泡とかゆみが現れたとき

人間の皮膚の上層には角質層がありますが、その下には表皮層、
更にはかゆみの原因となるヒスタミンを蓄えるマスト細胞を持つ真皮層と続きます。

真皮層のマスト細胞が刺激を受けることで放出するヒスタミンは、
毛細血管に作用することで血液成分を外へ漏らして腫れや発疹・紅斑を発生させると共に、
神経にも作用してかゆみを生じさせてしまうのです。

やけどなどの刺激やウィルスや細菌によるものを除いた
水泡・ただれを伴う皮膚疾患のことを水疱症と呼びますが、
この中でも広くなじみのあるのはこちらではないでしょうか??

●汗疱(かんぽう)=異汗性湿疹

いわゆる汗疹(あせも)と言われるもので、
手や足に汗を沢山かいたり角質が硬く厚めな人によく見られます。

これは汗腺で作られた汗が大量に出ることなどにより
角質層に水分が溜まってふやけて出口が塞がり、
こうして皮膚内に溜まる汗がかゆみを生じさせて
角質層に刺激を与え始めやがてぶつぶつなどの肌荒れを起こします。

そして次に多いと考えられるのがこちらです。

●水疱性類天疱瘡(すいほうせいのうかしん)

こちらは皮膚を免疫系が炎症を生じさせることで
表皮や粘膜上皮の下にかゆみのある大きな水疱を発生させてしまう
原因不明の自己免疫疾患で、小児や高齢の男性に多く見られます。

多く曲げ伸ばしする膝裏や脇下、肘の内側やももの付け根などの他、
口腔内にできることもあるようです。

あまり死に至るようなことはありませんが、
初期に皮疹やじんましんが現れ皮膚のかゆみや
赤いただれが出た後に強いかゆみの大きな水泡を作ったり、
広い範囲にわたる症状が出ることもあります。

そしてこの2つの疾患よりも珍しくより重度である可能性が高いのが以下の2つです。

●疱疹状皮膚炎(ほうしんじょうひふえん)

水疱性類天疱瘡と見た目はにていますがセリアック病と併発することが大半で、
小麦などに含まれるグルテンが免疫系に影響を与えて
かゆみの強い沢山の小さな水疱や蕁麻疹のような
腫れが皮膚や性器や口腔内などの粘膜にまで
幅広い場所に生じる自己免疫疾患で、
ヘルペスウィルスによる発疹に似てもいますが全くの別物です。

症状は少しずつ現れるものと急に現れるものとがあり、
かゆみや痛みを伴う場合は重症になることも多く海藻類などでの発疹の悪化もある上に
甲状腺炎や腸のリンパ腫などが生じる可能性もあるため医師への相談が必要です。

●尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)

全身や口腔に水疱や痛み、赤みやただれが生じて水分が奪われたり感染をも起こす病気です。

●落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう)

比較的発症が珍しいものですが、40代から60代の女性に多く、
粘膜以外に浅めの水疱とただれが全身に生じる疾患です。

しかし水疱やただれ以外にも、
皮膚の『かゆみ』には赤い色を伴うものも多いものですよね。

■皮膚に赤い斑点とかゆみが現れるのは??

毛細血管が拡張することでできる境がはっきりした赤く平らな斑点を「紅斑」と呼びます。

この赤みは圧迫により消えますが、
これにより全身が赤みを帯びた状態になると「紅皮症」と呼びます。

赤みを帯びたものが多く平らではなくでこぼこが見られる「丘疹」と呼び、
このの頂点部分に刺激により破れて水分が漏れる小型の水疱があるものを
「漿液性丘疹(しょうえきせいきゅうしん)」と呼び、これがいわゆる『湿疹』です。

●蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹の原因は人により様々ですが、70%もの患者は原因が不明で
自発的に毎日のごとく症状に悩まされる『特発性の蕁麻疹』と呼ばれる状態で、
この多くの場合は困難なことに多種の要因により症状が悪化してしまうようです。

原因となる刺激を突き止めてヒスタミンが働かないようにすることも大切ですが、
特発性の蕁麻疹の場合は皮膚科などにて薬物による治療を行うことになります。

しかし滅多にかゆみを伴わない、このような紅斑もあります。

●ジベル薔薇色粃糠疹(じべるばらいろひこうしん)

こちらの多くは冬に10代から30代の層にできやすく軽く、
風邪のような症状が出た1~2週間後に全身もしくはお腹や背中といった
体幹部分の場合は沢山の紅斑がクリスマスツリーのように配列されます。

痒みなどもほとんどなく1~2ヶ月くらいで自然に回復して跡も残しませんが、
痒みが強いなど不快な症状が出る場合もまれにあるようです。

表面の角質がはがれの付着した赤みのある親指サイズの楕円形をした数個の皮疹が、
ジベル薔薇色粃糠疹の前に出ることが多くあるようですが、原因は明確になっていません。

病気自体の感染はなく再発もまれと言われていますが、
紅斑全身に沢山発生する皮膚疾患は重症と化する場合もある上に、
梅毒2期疹・ジアノッティー症候群などの病気も似たものであるため、
早めに専門の皮膚科にて検査してもらうことをおすすめします。

しかし皮膚の色の変化といえば、赤み以外にも黒ずみがありますよね。

次はこの黒ずみを伴うかゆみについてをご説明させていただきます。

■皮膚に黒ずみとかゆみが同時に現れたら…??

皮脂や発汗不足や季節による乾燥などにより
強いかゆみが出る病気として皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)というものがあります。

多くは乾燥で白い粉を吹いたよな状態になっていますが掻くと赤く跡になり、
血のにじみなどで色素沈着して黒ずみのようになることがあります。

このかゆみは角質層が乾燥をしてバリア機能が弱くなったことにより、
かゆみの他痛みなども感じる知覚神経が伸びている
表皮と真皮が刺激を受けやすくなることで生じるものなので、
治療には保湿剤が用いられることが多く、加湿を心がけることも大切です。

皮膚掻痒症の原因ともなる乾燥ですが、
この乾燥こそがかなり皮膚にとっての大敵だということをご存知でしょうか??

■冬は皮膚のかゆみに注意!!

皮膚掻痒症ではなくとも、実は最もかゆみの原因で多いとされているものは『乾燥』なのです。

特に気を付けるべきはバスタイムなのですが、
まずは熱いお湯でのシャワーや入浴は水分を奪ってしまうので、
温度を40度以下に設定を。

なるべく肌を刺激しないため、
低刺激の石鹸をふわふわに泡立てて手洗いをするようにしましょう。

そして大切なのはバスタイム後の保湿です。私がおすすめなのは、
水分が残った状態で顔や全身にオイルやクリームを使ってのスキンケアを行うことです。

間違えてもタオルでごしごし雑にふきあげをしてはいけませんよ!!

食生活では肌の代謝をよくするビタミンA・ビタミンC・ビタミンEを
沢山摂るように心がけることも乾燥を防ぐコツですよ。

しかし乾燥やカサカサといえば、
頭のフケが悩みだという方は男女共にわりと多いものですよね。

■皮膚にかゆみがありカサカサしているとき

頭から出るフケのように、
皮膚の表面の角質が粉のように剥がれ落ちるものを『鱗屑(りんせつ)=落屑』と呼びます。

沢山の暗い紅斑の周りにこの白色のうろこのような
鱗屑が固着したり盛り上がりができて落屑を伴う
『乾癬(かんせん)』という慢性の角化症も、
半数くらいの場合はかゆみを伴うもので、
患者数は増加傾向にあるようです。

皮膚の表皮細胞の増殖や成長が通常の7から10倍もの
速さになり鱗屑を形成することなどから、
皮膚細胞の増殖・代謝・皮膚の免疫機能の異常や
遺伝・環境・栄養の過多なども関係していると考えられていますが、
原因が明確にはなっていません。

爪に点のようなくぼみなどの変形や、
関節に痛みや腫れなどリウマチに似た症状や紅皮症や膿疱が出たり、
悪寒や発熱を伴う重度の入院をも必要とするものまでもありますが、
感染をすることはない病気です。

風邪や扁桃炎、肥満症や怪我、アルコールや煙草などでも症状を悪化させてしまい、
原因が明確でないため治療方法も個人によりけりで
毛孔性紅色粃糠疹(もうこうせいこうしょくひこうしん)と
区別するのが難しくもあるため専門医への相談が必要です。

放っておくと広がってしまったり
長期の外用薬の使用により副作用が出たりとう治療の困難さや、
人の目が気になることなどによるストレスでの悪化もあるため、
うまく乾癬と付き合っていこうと思うことが大切なようです。

『ストレス』も症状を悪化させてしまうということですが、
最後はこのストレスとかゆみの関係について触れていきますね。

■肌のかゆみとストレスの関係とは??

ストレスを受けた体は副腎皮質に
抗ストレスホルモンと呼ばれるステロイドホルモンを分泌します。

このホルモンは分泌が過度になりすぎると皮膚代謝を乱れさせる他にも
記憶力など沢山の悪影響を及ぼすため、
じんましんなどの皮膚疾患を招いたり症状を悪くしたりしてしまいまうのです!!

また、掻くことで一時的に気分がすっきりすることが癖になり
掻かずにはいらるるなくなり、皮膚が刺激を受けてどんどん傷んで悪化する一方で
更なるかゆみやストレスを招く…という悪循環が起こってしまうのです!!

というわけで、今回は様々なパターンのかゆみについてご説明をさせていただきましたが、
乾燥させない・掻かない・症状が続く場合などほ専門医に相談する、
ということを覚えてえおいてくださいね!!