社会人ともなると、一般常識やマナーが試されるシーンに遭遇することも少なくありません。
そんなとき役に立つのが、秘書検定です。
でも、秘書になる予定もないし、秘書をやっているわけでもないのに、
果たして受験する意味があるのかどうか気になりますよね。
実際のところ、どういった内容の試験であり、役立つ知識が身につくのか、
私が実際に経験した秘書検定2級についての
お話を体験談・苦労話を交えてご紹介したいと思います。
目次
資格としての秘書検定2級、その難易度は?
秘書検定とは、公益財団法人実務技能検定協会が主催する資格で、年に3回実施されます。
出題される範囲や難易度はレベルごとに異なっており、
それぞれ3級・2級・準1級・1級といった展開があります。
秘書検定だけでなくとも、資格の世界では「2級」の位置づけが、
いちおう履歴書に書くことのできるレベルにあることを証明される級数であるため、
ほとんどの人が2級を受験します。
また、秘書検定の場合、2つの級を併願して受験することもできますので、
準1級には届かないかもしれないと心配であれば、同時に滑り止めのようにして、
2級も受けることができますので利用してみると良いでしょう。
試験問題は、基本的に過去問を中心にした問題が出題されますので、
奇をてらったような問題や誰も分からないような出るか出ないか定かでない
問題ばかり重箱の隅をつつくように勉強しなくても、
そういったものについては捨て問とし、解けなくても合否には直接影響はありません。
出題される分野は5つあり、
①判断力や対応力など秘書として必要とされる資質、
②秘書の仕事に必要となる職務知識、
③社会常識として知っておくべき言葉や所作についての一般知識、
④弔事や慶事の基礎知識や、来客応対の作法といったビジネスマナー、
⑤会議・文書・ファイリングなどの技能となっています。
実際に実務として秘書という職業に従事されている方にとっては、
日常の延長であり取っ付きやすいでしょうが、
まだ社会経験のない学生や若い方にとっては、
1から勉強しなければ、おおよそ検討もつかないような内容の問題も出題されます。
以上のことから、秘書検定2級は、人によっては、
難しいと感じることもあれば、逆に、あらためて努力しなくとも、
ちょっと見直しをする程度で簡単に取得することができる資格であると言えます。
秘書検定2級が生かせる仕事、おすすめ3選!
そんな秘書検定2級ですが、
気になる資格を生かすことのできる職業は
具体的にどんなものがあるのか、3つご紹介いたします。
その1:弁護士秘書
弁護士秘書というと堅苦しいイメージがつきまといますが、
いわゆる法律事務所職員のことです。
弁護士という専門家のお仕事をサポートする特殊な事務職であることから、
クライアントだけでなく、士業の方々とやりとりすることが多くなり、
ビジネスパーソンとしてマナーには気を配る必要があります。
さらに、法律文書などの取り扱いについては、
ミスするようなことがあっては大変ですので、
秘書検定で得た知識を最大限生かせる仕事であると言えます。
また、事務所によっては、資格手当が貰える場合もあります。
その2:社長秘書(企業の秘書課)
文字通り会社の代表者である社長のスケジュール管理から出張の手配、
取引先との連絡など、あらゆる場面で秘書検定の知識が必要となってきます。
社長の家族や、関係各所にも、秘書であるということで社長業務を代行する場面も
少なくありませんので、こちらも秘書検定を生かせる仕事だと言えます。
その3:一般事務職
一見、秘書業務とは無縁であるように思われますが、
上司や部下、先輩や後輩がいるという縦社会である会社という組織のなかで、
秘書検定で学んだビジネスマナーや社会常識がものを言うこともあり、
重宝するシーンも少なくありません。
秘書検定2級は一夜漬けでも大丈夫?その真偽とは?!
じつは、秘書検定2級の受験者の割合は、
その約4割が大学生であるとの統計があります。
これは、就職の面接などで秘書検定2級を持っていれば有利なだけでなく、
受験者の約半数以上が合格することもあり、
比較的受かりやすいということも受験の動機となっているようです。
試験は、記述式が1割、マークシートが9割であり、
選択肢は4~5肢がほとんどです。
一夜漬けでも大丈夫かと言いますと、
私自身の経験としては、かなりの困難を極めると思います。
と申しますのも、出題者は引っ掛けようということを考えて問題を作成していますので、
ある程度の時間をかけて過去問を解いていなければ気づくことのできない罠に
まんまとハマってしまう恐れがあるからです。
分かっていても間違ってしまうのは、結局のところ、対策不足が原因なのです。
それだけでなく、知っていれば簡単に解けるような問題でも知らなければ
考えたところで正解にたどり着くことができないのが、秘書検定の問題なのです。
とはいえ、どうしても過去問を解いている時間がなかったり、
問題集を手に入れる手段や費用が気になる方には、
無料で利用できる秘書検定アプリもありますので、
一度チェックしてみてもいいと思いますよ。
いかがでしたか?
秘書検定は、秘書としての能力だけでなく、会社組織での人付き合いを
円滑にするための知識や教養が身につく資格ですので、
今では女性だけでなく男性の受験者も増えてきています。
ちょっと勉強すれば、確実に合格することができますし、
一度取得しておけば一生使える資格ですので、
トライしてみることをおすすめいたします。